テクニカル用語

トレーダー略語辞典:SL・BE・IOC・RRを誤読しない

29組の略語を注文、構造、リスク、経済指標へ分類。FOK/IOCのSVGと固定手数料のJPY例で、約定量と純損益の違いを学ぶ。

略語と取引数量のつながりを示す編集用イメージ。実約定記録ではありません。
要求数量、確認済み数量、費用後損益を別々に読みます。

レバレッジを使うFXやCFDでは、短時間で大きな損失が生じることがあります。内容は学習用であり、個別の投資助言ではありません。

この記事の内容

この記事を読むと…

  • 注文の略語から残量・建値・費用の扱いを区別する。
  • 比率の順序と価格・数量・口座系列を明示する。
  • 経済指標の系列・対象期間と会話の俗語を区別する。

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注文約定(Execution) ロット 待機注文(指値・逆指値など) 残高(Balance) 損益分岐点(Break-Even) 中央銀行

掲示板で「S/R再試験、SLはLLの下、TPは前のHH、BOSで追加」と書かれても、そのまま注文条件にはなりません。略語を注文・構造・数値・保有期間と経済指標・俗語へ分け、対象価格、数量、確認規則を文章へ戻します。

FOKとIOCで実際の数量が変わる

0.50ロットの要求に対し、同時点で直ちに取引可能なのが0.30ロットだけとする模型です。銘柄が選んだ充足方式に対応し、数量以外に障害がないと仮定します。

横幅が足りない場合は図を横にスクロールして読みます。

横にスクロールすると図全体を確認できます。

略語が実約定量を変えるIOCは0.30ロットを約定し0.20を取り消す。FOKは0.50全量を満たせず約定なし。仮定の価格損失200 PLN/ロットならIOCは60 PLN、予定は100 PLN。要求0.50、利用可能0.30ロットIOC:可能な部分だけ約定0.30約定 / 0.20取消FOK:全量不可なら約定なし0.00約定 / 0.50未約定IOC:0.30 × 200 PLN=60 PLN予定エクスポージャーの60%
IOCの残量は取消。実約定量を読み、予定量のまま損益を計算しません。

予定は0.50×200=100 PLN、実際は0.30×200=60 PLNです。IOCの残量は待機中ではなく取り消されます。まず確認済み約定量を読みます。別方式では残量の扱いも違い、ECNやMMという名称だけで決まりません。 ロット。

同一価格・同時点で利用可能0.30ロット、仮定損失200 PLN/ロットという模型で、手数料・滑りを含みません。実測市場データではなく、MetaQuotesの数量充足方針を比較しています。

注文と出口の略語

注文種別と取引判断を分けます。米国証券のSEC説明とMT5の銘柄・業者別仕様を同じ制度として扱わず、実際の契約と端末を確認します。 約定。

SL:stop-loss
所定水準で作動する保護的な注文。通常のSLは約定価格がずれることがあり、損失額を厳密に保証しません。
TP:take-profit
目標水準での決済指示。MT5では方向や銘柄により作動条件が異なり、最終手取りは約定と費用にも依存します。
BE / B/E:break-even
損益分岐。「BEへ移す」はSLを建値に置く意味でも使われますが、手数料・金利・不利な約定で純損失は残り得ます。
TS:trailing stop
有利な値動きに応じ距離規則でSLを更新。MT5では端末側で動き、端末停止後は更新が止まり、最後に設定したSLはサーバーに残ります。
pending:指値・逆指値の待機注文
価格条件に備える注文。指値は有利な価格、逆指値は水準通過による作動を意図します。実際の約定条件は別確認。
partial close:一部決済
建玉の一部分だけを閉じ、残りを保有する操作。最初の目標で必ず行うという共通規則ではありません。

SL・TPは予定する損失・利益の設計で、約定価格や最終損益の保証ではありません。SLとTPの違い、ストップロスを確認します。

価格構造とチャートの略語

高値・安値や価格帯の略語です。何本の足からどの山谷を選ぶかを決めないと、同じチャートでも判定が変わります。

S/R:support / resistance
過去に動きが止まった水準・帯を、支持・抵抗の候補として読む。次も止まる保証はなく通過し得ます。
TF:timeframe
一足が表す時間。M1は一分、H1は一時間、D1は一日。集約方法が変わるのであって、大きい足だけで信号の信頼性は決まりません。
HH / HL / LH / LL:連続する高値と安値
高値切上げ・安値切上げ・高値切下げ・安値切下げ。選んだ山谷列でHHとHLは上向き、LHとLLは下向きを表します。
BOS:break of structure
選んだ構造の高値・安値の突破。トレンド方向で用いられることが多くても、山谷と確認規則を定義しなければ再現できず、継続の証明ではありません。
ChoCh:change of character
安値切上げ列の後に安値切下げ、またはその逆など、性質変化の最初の候補を指す呼称。反転確定とは異なり具体的な判定規則が必要です。
setup / pullback / retest
setupは戦略条件が揃う配置、pullbackはトレンド内の逆向きの動き、retestは突破水準への戻り。

BOS・ChoChには統一された一つの定義がありません。山谷の選び方と確認時点を記し、支持線・抵抗線と併せて使います。

損益・リスクの略語

取引日誌や税務資料では、数量・通貨・計上時点も必要です。略語だけで未実現損益と確定損益を混ぜないようにします。

reward-to-risk:予定利益対予定損失
予定利益を予定損失で割る比率。利益:損失=2:1のように順序を書く。単独の倍率だけでは曖昧です。
DD:drawdown / ATH:all-time high
DDは選んだ残高または有効証拠金のピークからの下落額・率。系列、期間、入出金の扱いを明記。ATHも対象履歴内の最高値です。
P/L:profit and loss
floating P/Lは未決済建玉の含み損益、realised P/Lは決済後に計上された損益。別計上費用を含むか確認します。
pip / lot:価格と数量の単位
pipはFX価格変化の慣用単位で、端数pipの気配もあります。ロットは銘柄の契約単位を用いる数量表示。pipを最小取引刻みと同一視しません。
equity / balance:有効証拠金と残高
残高は計上済み口座操作、有効証拠金は現在評価を反映。MT5ではクレジットや別計上・拘束項目も関係し、建玉があれば残高が固定されるわけではありません。

pipの意味、ロットと契約数量で単位を確認し、DDは選んだ残高・有効証拠金の系列から計算します。 残高。

取引スタイルと経済指標

保有期間の呼び名と中央銀行・統計の略語を分けます。スタイル名は許可や期待収益を示しません。

scalping:スキャルピング
秒から数分など非常に短い保有が多い呼称。回数・期間は慣行的な説明で全契約の許可条件ではありません。
day trading:日中取引
定めた一セッション内で建てて閉じ、翌日へ持ち越さない方式。日付の基準時刻とセッションを明記します。
swing:スイング
数日から数週などの保有を想定する呼称。固有の利益保証はありません。
position:長期保有のスタイル
週・月など長い保有を想定し、ファンダメンタルズも考える方式。これらは厳密に共通の時間境界ではありません。
hawkish / dovish:タカ派・ハト派
金融引締め寄りがタカ派、緩和寄りがハト派。政策姿勢の表現で、直後の為替方向を保証しません。
NFP:米国非農業部門雇用者数
BLS事業所調査の非農業部門雇用で、通常は前月差が話題。雇用統計公表の一部で、失業率を算出する家計調査とは別。過去推計は改定され得ます。
CPI:消費者物価指数
国・バスケットを指定する物価指数。米国なら系列と、指数水準・前月比・前年比のどれかを示します。ドルの反応方向を自動的に決めるものではありません。
FOMC:米連邦公開市場委員会
米連邦準備制度の金融政策に関わる委員会。年八回の定例会合を開催し、必要時には別の会合もあります。

カレンダーでは公表日・時刻・対象期間を読みます。NFP、CPI、FOMCは異なる情報で、名前を覚えても価格反応の方向は予測できません。

掲示板の俗語

口語は標準仕様ではありません。別言語の会話では特に略さず、売買方向と対象を尋ねます。

long / short:買い・売り
価格上昇は買い、下落は売りの価格損益に有利ですが、純利益は入口・出口・費用次第。単独文字はstopやlotと混同しやすいので方向を全文で書きます。
bull / bear:強気・弱気
上昇を見込むbull、下落を見込むbear。bull marketは強気相場、bear marketは弱気相場を指します。
longs / shorts:ポジションを指す俗語
買い建玉・売り建玉を口語で指す表現。単独では数量単位や他の話題と曖昧になり得るため文脈を確認。
bp:basis point
1 bp=0.01パーセントポイント。100 bp=1ポイント、25 bp=0.25ポイントの変化で、相対変化率の0.25%とは別です。

Sがshortかstopか、Lがlongかlotかは文脈次第です。買い・売りポジションのように方向を明記します。

次のデモ練習

  1. 略語・平易な意味・自分の一文の三欄を作り、掲示板の意味とプラットフォームの仕様を分けて確認します。
  2. 予定利益が2、予定損失が1なら「利益:損失=2:1」。順序なしの2だけでは何を割ったのか分かりません。
  3. デモの注文前にSL・TPの価格と入口からのpip距離を書きます。フォーム確認だけでもよく、理解確認のために実注文する必要はありません。
  4. 週のカレンダーからNFP・CPI・FOMCについて日付、時刻、何の公表かを記録します。すべての銘柄で同じ最大変動が生じるとは考えません。
  5. 分からない俗語は正式名称を尋ねます。推測して発注せず、数量・方向・出口規則まで文章に戻します。

60%の約定量でも、手取り利益は60%とは限らない

独立した架空のJPY模型です。ここだけ1ロット=10,000 USD、数量刻み0.10ロットと定義。0.50ロット要求のうちIOCで0.30だけ約定したとします。買いの入口Ask150.00、決済Bid150.10、往復固定手数料200 JPY、他費用なし。日本の業者すべての契約・料金を表すものではありません。

予定全量5,000 USDなら価格損益500 JPY、費用後300 JPY。一部約定3,000 USDなら価格損益300 JPY、費用後100 JPY。数量比は0.30/0.50=60%でも、純利益比は100/300=約33.3%です。固定費は数量に比例しないため、約定量を直した後、費用も組み直します。0.20ロットの残りを勝手に建て直す規則ではありません。

建値と損益分岐も分けます。同じ模型で入口と出口がともに150.00なら価格損益は0ですが、約定済み建玉の往復費用200 JPYが残り純損益は−200 JPY。SLを建値に置くことだけでは、費用も滑りも消えません。

IOCと固定費:数量比と純利益比は違う独立した架空JPY模型。1ロット10,000 USD、Ask150.00で買い、Bid150.10で決済、往復固定費200 JPY。仮定に基づく計算予定全量0.50ロット5,000 USD → 300JPY純利益実約定0.30ロット3,000 USD → 100JPY純利益比較する分母を明記数量60% /純利益約33.3%
IOCと固定費:数量比と純利益比は違う. 独立した架空JPY模型。1ロット10,000 USD、Ask150.00で買い、Bid150.10で決済、往復固定費200 JPY。

部分約定後は確認済み数量と料金規則から計算し直します。建値決済でも費用後損失が残り得ます。

小さな画面では横にスクロールするか、図を拡大できます。数値と要点は下のテキストにも記載しています。

予定全量0.50ロット
5,000 USD → 300 JPY純利益 – 価格差500 JPY − 固定費200 JPY。
実約定0.30ロット
3,000 USD → 100 JPY純利益 – 価格差300 JPY − 固定費200 JPY。
比較する分母を明記
数量60% / 純利益約33.3% – 固定費があるため純利益は数量比例ではありません。

理解度を確認

練習の目安: 約2分.

IOCで0.80ロットを要求し、直ちに0.25だけ約定。残り0.55はどうなる。

答えと解説を見る

正解。IOCは実行可能な部分を約定し、残量を取消。0.80全量で損益計算しません。

よくある質問

BEとトレーリングストップは同じですか。
BEは建値や損益分岐の水準、トレーリングは距離規則でSLを更新する方式。MT5の更新は端末側なので停止後は更新されず、最後のSLはサーバーに残ります。他プラットフォームも一律とは限りません。建値SLは純損失ゼロを保証しません。
RRが2とは何を意味しますか。
予定損失100、予定利益200なら利益:損失=2:1、損失:利益=1:2、利益/損失の商は2です。順序と費用を示さない単独の2では曖昧で、予定値は実現利益ではありません。
ポーランド語のLやSも日本語の標準略語ですか。
違います。ポーランド語のna L / na S、elki / eski、byk / niedźwiedźなどはその言語・会話の俗語です。英語longs/shortsも含め、方向を全文で尋ね、日本語の標準仕様やロット単位と決めつけません。
テクニカルだけならタカ派・ハト派は不要ですか。
経済公表を識別するのに役立ちますが、反応方向や最も危険な時刻を一律に決める言葉ではありません。政策姿勢と、公表日・対象期間・注文の執行条件を分けます。

出典と検証

  1. www.mql5.com

    内容の参考資料。記事に記載した範囲と前提を確認してください。

  2. www.bls.gov

    内容の参考資料。記事に記載した範囲と前提を確認してください。

  3. www.bls.gov

    内容の参考資料。記事に記載した範囲と前提を確認してください。

  4. www.federalreserve.gov

    内容の参考資料。記事に記載した範囲と前提を確認してください。

計算例には前提条件を明記しています。現在の市場データや提供会社の取引条件の代わりにはなりません。

著者について

Jarosław Wasińskiはポーランドの編集者・市場アナリストです。2004年にMyBank.plを設立し、2007年から外国為替市場の分析に携わっています。