外国の金融口座の情報が報告されるかは、金融機関、口座、本人の税務居住、対象期間と制度で確認します。CRS・FATCAは情報の報告・交換の枠組みで、税額計算や本人の申告義務の代わりではありません。日本の確認事項と、元のEU・ポーランドの外国例を分けて説明します。

CRS:国の参加、相手国との関係、口座の判定を分ける

CRSはOECDの金融口座情報の自動的交換に関する基準です。実施国内法に基づく報告金融機関が対象口座を識別し、通常は所在地国の当局へ報告し、対象関係のある居住地国の当局へ交換されます。参加国リストに国名があるだけで、全口座が全相手国に送られるとはいえません。

日本のCRSでは国税庁が、金融機関からの非居住者情報の報告と、租税条約等に基づく相手当局との交換を説明しています。機関・口座・居住地・期間、実際に有効な交換関係を確認します。EUのDAC2はその地域の制度で、日本の税務申告書ではありません。

OECDの2025統一テキストが公表されたことと、全改訂が各国で同時に適用されることは別です。日本の2026年3月改訂FAQは、改正制度が2026年から施行され、2027年に2026年分を金融機関等から受けて交換する日程を説明しています。別国の実施年と混ぜません。

閉じた口座でも、その年の対象履歴は残る

横にスクロールすると図全体を確認できます。

年中に閉じた口座にも履歴がある2025年1月1日からPL居住者の報告対象と正しく判定済みの、EU報告金融機関の架空口座。8月31日に実際に閉鎖。日付は比例配置。年末に活動口座がなくても2025年の閉鎖情報は消えない。利益・損失や税額は判定しない。年末の状態だけでは履歴は消えない報告対象の架空口座・2025年利用中閉鎖後1月1日8月31日12月31日8月31日:実際に口座を閉鎖年次情報:口座の閉鎖活動口座なし ≠ 報告なしCRS/DAC2とポーランドPITは別の義務として確認する
2025年1月1日からPL居住者の報告対象と正しく判定済みの、EU報告金融機関の架空口座。8月31日に実際に閉鎖。日付は比例配置。年末に活動口座がなくても2025年の閉鎖情報は消えない。利益・損失や税額は判定しない。

元の外国模型は2025年、EU報告金融機関1社、PL居住者の報告対象として1月1日から正しく識別済みの口座。8月31日の閉鎖は実際に確認済みで、残高ゼロ・アプリ未使用というだけではありません。除外口座や居住変更は仮定しません。日付の配置は比例し、他の報告金額や税務損益は決めていません。

DAC2附属書IのI-A(4)は、年内の閉鎖なら期末残高に代わり閉鎖情報を報告する規定です。口座番号、閉鎖確認、活動期間の記録を保存します。「現在閉鎖」だけでその年の所得ゼロや申告不要を推論しません。これはCRS/DAC2例でFATCAの身分判定ではありません。

報告の金額と、税務上の利益を照合する

対象項目には本人の識別、税務居住・TIN、機関と口座の識別、残高・価額や閉鎖情報、所定の支払総額等があります。実際の口座種類と規則で範囲が違い、総売却代金や入金総額は税務上の利益と同じではありません。報告データだけで必要な取引台帳は代用できません。

機関の提出期限、当局間の交換日、本人の所得・資産申告の期限はそれぞれ別です。日本を含め該当年の期限を当局の現行案内で確認し、情報交換を待って本人の申告を先延ばしにしません。外国の9月の交換日程やポーランドのPIT期限を、日本の本人の一律期限にしません。

FATCA:米国とのつながりと、報告経路を別に確認

FATCAは米国の制度で、対象米国口座に関する外国金融機関側の義務と、所定の米国納税者本人の外国資産申告を区別します。米国籍等の米国税務上の地位は、国外居住中も関係することがあります。USD口座、米国の業者・決済網を使うことだけでUS personになるわけではありません。

日本の2013年当局声明は、日本の報告金融機関からIRSへの直接報告を基礎に、要請に基づく情報交換で補完する枠組みを説明しています。CRSの「所在地国当局を経て相手国当局へ」という経路を、全FATCAにそのままコピーしません。実際の同意・届出等は適用条件を確認します。

所定の米国納税者にはForm 8938等の本人の義務があり、資産、金額、居住等の条件を確認します。FBARも別途の確認が必要な場合があります。業者が報告したから本人の義務が終わる、とはいえません。

別の外国例であるPL・US協定2条は、米国からポーランドへの所定口座の預金利子、米国源泉配当等の情報も規定しています。その相互範囲はCRSや逆方向の項目と同一ではありません。US personでないというだけで、全ての情報交換経路がなくなるとは結論しません。

報告、課税、本人の書類は三つの問い

問い確認するもの
口座情報は報告されるか機関・口座の分類、居住地の確認、対象関係と実施法
取引に税がかかるか居住、取引商品、本人の区分、所得源泉、条約、年分
本人が書類を出すかその人に適用される所得と資産等の提出条件・期限

自動報告がないことは免税の証明ではなく、報告されたことも全金額が課税所得という証明ではありません。日本の居住区分・非永住者の扱い等も含め、税務居住と実際の取引を先に確認します。

総売却代金が5倍でも、同じ損益の外国模型

適用される総売却代金報告規則の対象と正しく確認した証券保管口座A・B。両方20,000 PLNから始まり、同一年内・費用・Credit・他入出金なし、年末は現金だけ。Aは19,500で買い20,000で売る1回、Bは19,900で買い20,000で売る取引を5回順番に行います。

AB
総売却代金20,000 PLN100,000 PLN
購入費用合計19,500 PLN99,500 PLN
価格損益500 PLN500 PLN
年末現金20,500 PLN20,500 PLN

これは証券保管の模型で、全CFDに同じ欄を機械適用する説明ではありません。OECD統一文は残高と各所得・総売却代金を区別しますが、例外・国内実施も確認します。税務所得はその国の規則で別に計算します。

日本の所得・国外資産の義務と、ポーランドの算数を区別

日本の課税は、国税庁資料で対象取引・相手方、本人と年分を確認します。全FXに同じ税率、全居住者に同じ全世界所得の扱い、と単純化しません。国外財産調書も所得申告や業者側CRS報告とは別です。

国税庁7456では、年末時点の居住者(非永住者を除く)が12月31日に価額合計5,000万円を超える国外財産を持つ場合、原則として翌年6月30日までに調書を提出する制度を説明しています。口座一つの利益だけでなく、国外財産の範囲・所在・評価と本人の資格を確認します。相続開始年等の例外もあり、本文は個別の提出判定ではありません。

元のポーランド例は、適格な私的30b所得40,000 PLNが費用等の後で正しく確定し、追加損失控除・外国税額控除・他の関係義務なしと仮定します。19%で7,600 PLNという算数で、日本・米国等の税率ではありません。PIT-38とPIT-8Cの対象、全口座照合を別に確認します。業者所在地だけで区分は決まりません。プロップ報酬は契約による別の所得分類の問題です。

追加JPY例:5,000万円ちょうどと、超える場合を区別

国外財産調書のためだけの架空模型です。12月31日時点で非永住者以外の日本居住者であり、国外財産の所在・価額が正しく確認済みで、相続開始年等の例外はないと仮定します。国外証券口座Aに30,000,000 JPY、Bに20,000,000 JPY、他の対象財産なしなら合計50,000,000 JPYです。

この金額だけでは「5,000万円を超える」という条件は満たしません。別の対象国外財産100,000 JPYを加えると50,100,000となり、この模型では金額条件を満たします。各口座が単独で5,000万円以下でも合計で検査します。評価日・国外所在・例外・本人の他条件は別に確認済みと置いた模型で、取引の想定元本を足すものではありません。

金額条件未達でも、その金融口座がCRS対象でないとはいえません。逆に取引所得がゼロでも資産の提出条件は独立です。この数字だけで所得申告の要否、CRSの除外、実際の読者の提出義務は決定しません。

国外財産の合計と、CRSは別の判定

国外財産の合計と、CRSは別の判定12月31日の国外所在・評価・本人条件を確認済みとする独立JPY模型。仮定に基づく計算国外口座A30,000,000+B20,000,000合計50,000,000 JPY別の対象国外財産100,000を追加合計50,100,000 JPY所得ゼロ・各口座5,000万円以下CRSや本人の全義務は未判定
国外財産の合計と、CRSは別の判定. 12月31日の国外所在・評価・本人条件を確認済みとする独立JPY模型。

非永住者以外の日本居住者、他の条件と例外を明示した模型です。金額条件からCRSの対象外や所得申告不要は推論しません。

小さな画面では横にスクロールするか、図を拡大できます。数値と要点は下のテキストにも記載しています。

国外口座A30,000,000+B20,000,000
合計50,000,000 JPY – この金額だけでは「超える」を満たさない
別の対象国外財産100,000を追加
合計50,100,000 JPY – 模型の金額条件を満たす
所得ゼロ・各口座5,000万円以下
CRSや本人の全義務は未判定 – 口座別ではなく合計・制度別に確認

次に確認する四つの記録

  1. 対象年の居住事実と実際の条約・所得区分。機関に出した居住地・TIN・US statusの回答を確認する。
  2. 不正確な情報や変更があれば、金融機関の手続に従って更新し、日付入りの確認と根拠を保存する。
  3. 閉鎖した口座も含めて、元通貨・認識日・入出金・売却代金・費用・残高と閉鎖確認を保存し、税計算のどの欄に使うか記録する。
  4. 本人の所得・資産等の提出書類と期限を、機関の報告・当局間交換の日程と別に並べる。不明な複数国・商品分類はその範囲を指定して確認する。

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