取引戦略

ABCD:三つの分母、等長と変化率、円表示での比較

AB/BC/CDの比率と許容幅を測り分け、EUR/USDの費用込みモデルとUSD/JPYの逆数表示を比較します。

ABCDの価格関係を示す編集用図。実際の価格記録ではありません。
分類と測定を説明する概念図です。将来のDや利益を予測していません。

レバレッジを使うFXやCFDでは、短時間で大きな損失が生じることがあります。内容は学習用であり、個別の投資助言ではありません。

この記事の内容

この記事を読むと…

  • BC/AB・CD/BC・CD/ABを分けて計算する。
  • 価格の等長と百分率・時間の違いを説明する。
  • 逆数表示で等長条件が保たれるか検査する。

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ピップ(pip) 基準通貨(ベース通貨) 相手通貨(クォート通貨・決済通貨) ストップロス テイクプロフィット(TP)

ABCDは、順に確定する四つの転換点と三つのレッグに名前を付けたものです。変種、比率の分母、各点を知ることができた時刻を明示して初めて測定を比較できます。等長AB=CD、別倍率の投影、売買ルールを分けて考えます。

ABCDが基礎となる理由

Scott CarneyのAB=CDではBCがABに逆行し、CDの価格値幅がABと同程度になります。BC戻し0.382–0.886と対応するBC投影を使います。これは形の定義であり、市場が必ず同じ波を繰り返したりDで反転したりする証拠ではありません。

関連するハーモニック構造には追加の点や比率があります。四点のジグザグなら何でも適格なシグナルという意味ではありません。ハーモニックの基礎で用語を確認し、測定と取引結果は別に記録します。

三つの比率と分母

正の値幅をL=|B−A|、M=|C−B|、N=|D−C|とします。r=M/LはBC/AB、q=N/MはCD/BC、k=N/LはCD/ABで、k=r×qです。等長ならk=1、q=1/r。BCの戻しが深いほど、等長を保つBC倍率は小さくなります。「1.27」だけでは参照区間が不明です。描画ツールで線を引いても反転は確定しません。

等長AB=CDでr=BC/ABならCD/BC=1/rです。0.618には約1.618、0.786には約1.272が対応します。広い意味のABCDを使う場合は、等長を暗黙に仮定せず採用する比率を指定します。

架空のEUR/USD:pip0.0001
AとBA1.10000、B1.08000:AB200 pip。
C1.09236:BC123.6 pip、ABのちょうど0.618。
等長のD1.09236−0.02000=1.07236。投影値であり買い約定ではありません。
AB200 pipを固定した架空の戻し比較
BC/ABBCのpip数等長CDのpip数必要なCD/BC
0.38276.42002.6178
0.618123.62001.6181
0.786157.22001.2723
0.886177.22001.1287

表の逆数は小数4桁に丸めています。上のBC123.6 pipに1.272を掛ける別計算は157.2192 pip、D=1.07663808で、ティック丸め前の値です。CDはABの78.6096%になり等長ではありません。また0.618×1.618=0.999924で、丸めた二つの数の積は正確な1ではありません。丸め値を入力しながら完全一致を要求しないようにします。

「三つの変種」はルール名として区別

「クラシック」「パーフェクト」「オルタネート」を、普遍的な信頼度の等級とみなしません。等長、特定の戻し、丸めた投影との近さ、時間フィルターは別条件です。組み合わせても希少性や利益を証明しません。実験で必須にする条件を書き出します。

Carneyのalternate投影では、CからABの1.27倍または1.618倍を投影します。AB200 pipなら254 pipでD=1.06696、323.6 pipでD=1.06000です。これらは独立した別ルールで、失敗したポジションを保持するため順次目標を付け替えるものではありません。ABを拡大することとBC123.6 pipを拡大することは別です。

ABとCDの等長は何が等しいのか

同じ値幅でも、始値の水準が違えば変化率は異なります。

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同じ値幅、異なる変化率架空のEUR/USDはA1.25、B1.20、C1.23、D1.18。ABとCDはともに0.05、pip0.0001なら500 pipです。ABは−4%、CDは約−4.07%。分母が1.25と1.23で違います。一つの線形価格軸を使っています。同じpip数、違う百分率1.251.201.18A1B2C3D4架空のEUR/USD・pip0.0001AB=0.0500500 pip変化率:−4.00%CD=0.0500500 pip変化率:約−4.07%

図の仮定:A1.2500、B1.2000、C1.2300、D1.1800、pip0.0001。時刻間隔は任意です。ABとCDはともに0.0500価格単位、つまり500 pipです。

各レッグの開始価格で割ります。(1.2000/1.2500−1)×100%=−4%、(1.1800/1.2300−1)×100%≈−4.07%。AB=CDが表すのは価格単位の長さであって、同じ収益率ではありません。この一条件だけでは全体の適格性や未来のDは決まりません。

同じ価格値幅でも、同じ百分率の下落とは限りません。

時間と価格の対称性を分ける

価格の等長と経過時間の近さは別です。足数も比較するなら閾値を別に決め、3本や40本というだけで一律に弱いと判断しません。絶対値幅と相対誤差の許容幅も候補集合を変えます。下表ではCDを常にABより2 pip長くしています。

本稿の許容幅条件:著者の利益ルールではない
AB / CDのpip数相対誤差 |CD−AB|/AB2 pip以内1%以内
40 / 425%適合不適合
200 / 2021%適合適合
400 / 4020.5%適合適合

両閾値は境界を含みます。1%ならAB40 pipで0.4 pip、AB400 pipで4 pipまで許容します。結果を見て定義を切り替えません。分類は保持した精度で行い、その後で表示を丸めます。生の価格かティック丸め後かも明記します。ここでの2 pip・1%は実験条件で、Carneyの普遍的な利益ルールではありません。

形から売買を検証するための追加条件

Dの投影は確認対象であって、約定の証拠ではありません。後続の足で確定するスイングは、元の極値時点にはまだ分かりません。A・B・Cの確定条件、注文と無効化を事前に決めます。反転足を追加しても、その名前だけで利益は証明できません。

CDの0.382・0.618戻しを目標にする場合も、約定や純利益は保証されません。別のUSD口座モデルで、EUR10,000をAsk1.07256で全量買い、pip0.0001、往復手数料3 USD、保有費用と通貨換算なしと仮定します。通常ストップが1.07056で約定すれば価格損失20 USD、純損失23 USD。D=1.07236から測る目標1.08000・1.08472で全量Bid決済した別シナリオなら価格利益74.40・121.60 USD、手数料後71.40・118.60 USD。純利益幅:純損失幅は約3.10:1・5.16:1です。スプレッドは売買の実約定側価格に含まれています。悪い損切り約定なら損失は増えます。確率や途中の強制決済はモデル化していません。リスク管理で数量を別に検討します。

よくある検証ミス

  1. 各倍率が何のレッグを拡大するかを記録する。選択定義に合わないことを、直ちにトレンド転換の証拠にしない。
  2. 極値の時刻と、ルールが極値を確定できた時刻を分ける。
  3. 時間と価格の許容幅を分け、結果を見る前に固定する。
  4. 売買価格のBid/Ask側を確認し、通常ストップの不利な約定も計算する。幅を広げれば損失を防げるとは仮定しない。
  5. 結果を見て点を動かしたり、失敗した変種の名前を変更したりしない。

ABCDから五点構造へ

五点構造には固有の条件があります。CarneyのGartleyはB・Dの指定戻しとAB=CDの重なりを使い、DはXAの0.786戻しです。Butterflyには別の条件があります。Xを一つ足しただけでは分類や性能は決まりません。三つの分母を保ったまま比較します。

次の練習

  1. データ仕様を固定し、その時点で利用できるルールでA・B・Cを選ぶ。極値と確定の時刻を分ける。
  2. BC/AB、CD/BC、CD/ABを計算し、等長か別倍率かを明示する。精度と許容幅を揃える。
  3. 時間フィルターを加えるなら先に定義する。似た足数は検証する条件であって、良いシグナルの証拠ではない。
  4. 変種、点が利用可能になった時刻、売買側、費用、結果を保存する。グロスとネットの比率を分ける。
  5. 選択に使わなかった期間で確認する。20回のデモや見かけの成功率だけでは本番の準備は証明できず、データ・費用・執行も検査する。

円表示のペア:同じ値幅でも逆数表示では等長でない

追加のUSD/JPY模型で、価格をA150、B148、C149、D147円/USDとします。pip=0.01円という定義で、ABとCDはいずれも2円=200 pip。BCは1円、BC/AB=0.5、CD/BC=2です。これらは架空の四点で、時刻・売買・費用や全パターン条件を検査していません。

USD/JPYの等長は逆数表示に残るか仮のA150・B148・C149・D147円/USD。元表示のpipは本モデルで0.01円とします。仮定に基づく計算円/USDの価格値幅AB=CD=2円=200 pip各レッグの変化率約−1.3333%と−1.3423%USD/円の逆数値幅CD/AB≈1.01356
USD/JPYの等長は逆数表示に残るか. 仮のA150・B148・C149・D147円/USD。元表示のpipは本モデルで0.01円とします。

表示方向・測定単位・分母を固定し、見た目の対称性を別表示へ無条件に引き継がないこと。

小さな画面では横にスクロールするか、図を拡大できます。数値と要点は下のテキストにも記載しています。

円/USDの価格値幅
AB=CD=2円=200 pip – BCは1円。BC/AB=0.5、CD/BC=2。
各レッグの変化率
約−1.3333%と−1.3423% – 開始価格150と149で分母が違います。
USD/円の逆数値幅
CD/AB≈1.01356 – 1/11100と2/21903で等長が崩れます。約定可能性を示していません。

逆数で円1単位あたりのUSDとして表示すると、ABの長さは1/148−1/150=1/11100、CDは1/147−1/149=2/21903です。CD/AB=22200/21903≈1.01356で、元の等長は保存されません。元の2円の変化率もABは−2/150≈−1.3333%、CDは−2/149≈−1.3423%です。逆数表示で反転する向きと比率の変化は数学上の比較であり、逆数の通貨ペアを同じ条件で注文できるという意味ではありません。日本円の入出金や全業者のpip・lot定義を推定する材料にも使いません。

理解度を確認

練習の目安: 約2分.

ABとCDは500 pipずつ、開始価格は1.2500と1.2300。このモデルで正しいのはどれですか。

答えと解説を見る

正解です。0.05/1.23は0.05/1.25より大きく、約4.07%と4%です。

よくある質問

ABCDでは何を測りますか。
四つの点の三つの値幅を使い、BC/AB、CD/BC、CD/ABの分母を区別します。等長ならCD/AB=1ですが、点の時刻や取引の有効性は別です。
0.618と1.618を掛ければ完全一致ですか。
積は0.999924で、正確な1ではありません。正確な等長ならBC/AB=0.618に対するCD/BCは1/0.618です。別投影の1.27 ABと1.27 BCも異なり、AB200なら254 pip、BC123.6なら156.972 pipです。
形ができたら損失や利益は決まりますか。
決まりません。別のEUR10,000の仮定ではAsk1.07256、ストップ約定1.07056、手数料3 USDなら純損失23 USD。仮の二つのBid目標なら純利益71.40・118.60 USDです。通常ストップが悪く約定すれば損失は増えます。
USD/JPYの等長を逆数へそのまま移せますか。
一般には移せません。仮の150→148と149→147は2円ずつですが、逆数での値幅比は22200/21903≈1.01356です。表示方向が違えば測定条件を再検査します。

出典と検証

  1. harmonictrader.com

    内容の参考資料。記事に記載した範囲と前提を確認してください。

  2. harmonictrader.com

    内容の参考資料。記事に記載した範囲と前提を確認してください。

  3. harmonictrader.com

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計算例には前提条件を明記しています。現在の市場データや提供会社の取引条件の代わりにはなりません。

著者について

Jarosław Wasińskiはポーランドの編集者・市場アナリストです。2004年にMyBank.plを設立し、2007年から外国為替市場の分析に携わっています。