一つの建玉の数量と、口座全体で引き受ける露出・損失負担能力をつなぐのがリスク計画です。結果を見る前に、仮定、上限、対応を記録します。以下の四つは判断を整理する枠組みであり、利益や全ての損失からの保護を保証するものではありません。

同じ損失でも、測定窓で判定が変わる

架空の確定済み純損失が23:55に100 PLN、翌00:05に200 PLN、上限は250 PLNとします。00:10時点では新しい暦日の損失は200 PLN、直近30分の23:40〜00:10なら合計300 PLN。後者だけ50 PLN超過です。「日次上限」という名前だけでは、境界や午前0時リセットの有無は定まりません。

横にスクロールすると図全体を確認できます。

日付をまたぐ測定窓23:55の100 PLN損失と00:05の200 PLN損失。日付は異なりますが、23:40〜00:10には両方を含みます。新しい日200、直近30分300です。日A日B23:5500:05100 PLN200 PLN23:40〜00:10:合計300 PLN新しい日:1件で200 PLN上限250 PLN暦日:未超過/直近30分:超過
横にスクロールして確認。緑の窓は午前0時をまたぎ、日付が変わっても前半の損失を含みます。

開始・終了、時間帯、結果の定義を事前に決めます。同じ記録でもそれぞれの定義なら両方とも正しい集計です。例は一つの時間帯、二つの決済済み純損失、他の損益・入出金なし。どちらを万能な規則とする例でもありません。

リスク管理とは実際のところ何か

一取引で損をすることと、定めた破綻・資本下限へ到達する確率は違います。破綻の基準が債務を果たせない状態なのか、自分で選んだ資本額なのかを先に定義します。固定の損失率だけで、破綻や将来の回復不能を確定できません。

架空の10,000 EUR口座で200 EUR損失は2%、5,000 EURは50%。入出金がなければ後者の残り5,000 EURを元へ戻すには100%の成長が必要です。しかし前者が誰にでも些細であるとも、後者で職業としての終わりだとも言えません。資金の用途と負担能力で評価します。

自己点検:ピークから谷へのドローダウンを測り、書面の上限と比較します。大きな下落では数量、執行、戦略の仮定を点検しますが、20%や50%という数値だけで「三つの規則が壊れた」などと診断しません。家計を含む負担能力と、検証した戦略のリスクを踏まえます。

四つの柱:数量、退出、測定窓、共通露出

  1. 数量:現在の純資産をどの割合まで計画上の損失に充てるか決め、ストップ距離、pip価値、費用から数量を計算します。各損失が残存純資産のちょうど1%という理想モデルなら、10連敗後は0.99¹⁰≈90.4382%が残ります。現実は計画より多く失うことがあり、連敗の頻度も戦略次第です。1%を万人に適した基準や厳密な損失上限とはしません。
  2. 退出手順:プラットフォームのストップなら、受付状態、トリガーに使う価格、実際の執行方法を確認。心の中の意図だけでは実行されない場合がありますが、それが何割の破綻原因なのかを本記事は測定していません。MT5の通常SLは条件成立で市場での決済操作へつながり、意図した水準と違う価格になったり、一時的に実行されなかったりします。置く場所は戦略の条件として定義し、全てに共通のチャート規則にしません。
  3. 損失上限と窓:基準資本、暦日か移動窓か、時間帯、含み損益の算入を記録。新規取引だけでなく、既存建玉と待機注文に何をするかも指定します。アプリを閉じても露出は消えず、境界でちょうど損失が止まる保証もありません。
  4. 共通露出:EUR/USD、GBP/USD、AUD/USD、NZD/USDを買うと全てにUSD売りの脚があります。ただし相手通貨が違い、常に同じ値動きになるわけではありません。方向、元本、口座通貨での感応度を記録し、同時に逆行するシナリオを確認します。複数の銘柄名だけで分散とは言えません。

ESMAの2018年の一時的な個人向けCFD介入には、原資産別の倍率、口座単位の強制決済、マイナス残高保護が含まれていました。現在の適用は国の規則、顧客区分、商品と実際の契約で確認します。ストップ価格や預入金の保全を保証する仕組みではありません。

日本の個人向け店頭FXは4%以上の証拠金・25倍以下の枠組みで、法人や取引所FXは別です。金融庁は急変時等にはロスカットを適用しても証拠金を超える損失があり得ると明示しています。外国の免許が日本の登録を代替することもありません。登録と契約を確認してください。

ドローダウン回復の数学

入出金なしで元資産から割合dを失うと、残った資産に必要な成長はd/(1−d)です。20%下落なら25%、30%なら約42.86%、50%なら100%、80%なら400%。10,000から8,000へ減った場合、必要な2,000を8,000で割るので25%となります。

これは計算上の必要条件であり、回復の可能性や日数の予測ではありません。20%を誰にでも最適な赤信号と選ぶ根拠でも、全ての収益目標より一つの尺度が重要だと証明する式でもありません。自分の負担能力、露出、既存建玉への対応を含むモデルで閾値を決めます。

架空例:現金額を固定するか、資本に合わせるか

20,000 EURから始め、ちょうど90勝が+1.5R、110敗が−1Rという架空の二値結果を費用なしで比較します。誰かの実績や今後の勝率ではありません。Rは比較のための損失基準単位です。

数量規則計算最終結果
毎回R=200 EUR固定90×1.5−110=25R利益5,000 EUR、当初比25%
毎回の純資産の1%をRに1.015⁹⁰×0.99¹¹⁰≈1.2641983成長約26.42%、最終約25,283.97 EUR

この特別な二値・割合固定・費用なしの仮定では、最終資産は勝敗の件数で定まり、順番は途中のドローダウンを変えます。費用、変動する損益幅、許容数量の丸めを扱うなら追加の入力が必要です。数量管理だけで戦略の期待値が正になるわけではありません。

混同しないもの:計画損失、倍率、期待値、含み損益

レバレッジは資本・証拠金に対する露出を説明し、損失額は実際の数量と価格変化等で変わります。期待値は結果分布の性質、リスク管理は持続可能な露出や損失の制御を扱います。確定損益だけでなく、保有中の含み損益も現在の純資産と下落に影響するので無視できません。

追加比較:入金で「利益が出た」ように見える窓

独立した円台帳の架空例。期間開始100,000円、その後の入金10,000円、費用込み確定損益−1,000円、現在の含み損益−5,000円、他の項目なしとします。残高は109,000円でも、純資産は104,000円です。

何を数えるか値5,000円の仮定損失上限との比較
決済済み純損失だけ1,000円未超過
確定と現在の含みを含む損失6,000円1,000円超過
入金調整後の単純増減104,000−10,000−100,000=−6,000円入金は運用利益ではない

純資産が開始額より4,000円多いから利益という判定にはなりません。この単純な一期間の入金調整は、入出金時点を使う時間加重収益率でも、期間中の最大ドローダウンでもありません。どの窓・尺度で、含み損益と入出金をどう扱うか先に定め、同じ上限名で異なる数字を比較しないことが実務の要点です。閾値超過で損失がちょうど止まるとも限りません。

入金で損失を隠さない測定

入金で損失を隠さない測定独立した円建て架空台帳。開始10万円、入金1万円、確定−千円、含み−5千円。仮定に基づく計算残高109,000円現在の純資産104,000円入金を除く増減−6,000円
入金で損失を隠さない測定. 独立した円建て架空台帳。開始10万円、入金1万円、確定−千円、含み−5千円。

確定損だけの1千円と、含みを加えた6千円では閾値の判定が変わります。窓と算入項目を先に決めます。

小さな画面では横にスクロールするか、図を拡大できます。数値と要点は下のテキストにも記載しています。

残高
109,000円 – 10万円+入金1万円−確定損1千円。
現在の純資産
104,000円 – 残高に含み損5千円を反映。
入金を除く増減
−6,000円 – 入金は利益ではありません。最大DDや時間加重収益率の計算とは別です。

日本の制度も踏まえた次の行動

  1. 金額予算:資本の基準と割合を選び、ストップ距離×指定単位のpip価値で割って数量を計画します。許容ステップへ丸め、費用と他の露出を含めます。1%は例示であって適合性の保証ではありません。
  2. 退出指示:想定トリガー、受付済み状態、会社の執行方針を記録。ギャップ、執行失敗、必要な対応も確認します。送信したことと、意図した価格で決済されたことは違います。
  3. 下落の見直し:使う口座系列、ピーク、測定窓、入出金処理を書面へ。資力と露出を踏まえた対応を選び、万能な20%や一週間停止の規則とはしません。
  4. 通貨の脚:現在の銘柄だけでなく金額と方向を列挙。共通USD露出は同時損失につながり得ますが、DXYの動きが全チケットを直接決済するわけではありません。会社の証拠金規則と複数の逆行シナリオを確認します。

CVaRと損失の裾へ進み、ここで定めた測定窓に共同露出の分析を加えましょう。教育用モデルであり、個別の売買助言ではありません。