支持・抵抗ゾーンは記録した観測区間です。後の足を見ずに境界を再現できるよう、形成・失効・更新時刻を残します。反発後にきれいに描いた長方形を、事前から使えた規則と混同しません。

ゾーンは価格行動についての仮説

支持は下落が中断する可能性を調べる領域、抵抗は上昇についての領域です。Fidelityは需給と役割反転を説明しますが、自分の長方形が待機注文量や機関の意図を測るわけではありません。線は一点、ゾーンは許容区間という用途を定めます。どちらも普遍的に優れるわけではなく、銀行の注文帯や典型pip幅を推測しません。幅を広げると接触に採用する観測も変わります。

描く前に一つのスイング規則を決める

架空EUR/USDのBid・H1、過去20確定足、pip0.0001 USD/EURを演習規則にします。左右各二本のHighを厳密に上回る高値を確定ピボットとし、等値は不採用。窓内の最新二つだけを選び、High差が6pips以下なら組にします。条件外ならゾーンなしで、後の反発に合う別の組へ選び直しません。

上限は二Highの大きい方。各実体上端max(Open,Close)を求め、その小さい方を下限にします。支持側には別の規則が必要です。左右五本が万能な最適値という根拠は置きません。

境界固定でもATR単位の幅は変わる

架空ゾーン100〜102、幅2。割り当てたATR1なら2ATR、後にATR2なら同じゾーンが1ATR幅になります。ATR履歴を計算した例ではありません。

横にスクロールすると図全体を確認できます。

固定境界と二つのATRゾーン100〜102の幅は2。ATR1なら2ATR、ATR2なら1ATR。下限100で2ATRを保つには上限104の新バージョンが必要。境界固定、ATR単位は変わる100102ATR=1:幅2=2 ATRATR=2:幅2=1 ATR1042 ATRを維持するなら拡張が必要100〜102から100〜104へ
ゾーン100〜102の幅は2。ATR1なら2ATR、ATR2なら1ATR。下限100で2ATRを保つには上限104の新バージョンが必要。

下限100を保って2ATRへ合わせ直すなら、新上限104の別バージョンです。固定境界の相対表現を更新する規則と、境界を更新する規則を分けます。後者には有効化時刻を付け、古い記録を残します。

完全なゾーンが初めて存在するのは足12の後

足OpenHighLowClose確定後の認識足
51.10101.10301.10001.10207
101.10221.10321.10121.101512

足5の隣3,4,6,7のHighは1.1024,1.1027,1.1025,1.1020。足10の隣8,9,11,12は1.1022,1.1027,1.1026,1.1023で、両ピボットは隣四つより高いと検算できます。窓内の最新二つという仮定で、完全な20足OHLC履歴は供給していません。

High差2pips≤許容6。実体上端1.1020と1.1022から下限1.1020、上限1.1032、幅12pipsです。足12の終値後に固定し、足13からイベントを調べます。足10では完成していません。TradingViewの文書も、確定後に過去へ描くピボット表示が早い利用可能性を誤認させる問題を扱います。

線とゾーン、旧版と新版を分ける

旧長方形を突破後に広げて元の失敗を隠しません。新境界は新しい基準と有効化時刻を持つ別版にします。ゾーンの広さは接触の採用条件で、安全なストップ距離ではありません。

接触・突破・再テストを独立して記録する

接触は確定足のHigh〜Lowと固定帯[1.1020,1.1032]が重なること、境界を含みます。約定ではありません。抵抗仮説はCloseが1.1034を厳密に超えた最初の足で終了。上限に仮の2pipを加えた条件で、髭だけでは終了しません。

突破後は別の支持仮説を作り、後の足が帯の上で始まり、Lowが帯内、Closeが上限より上なら再テストとします。その後Closeが下限未満なら支持仮説を棄却。形成から20足後の足32までに観測を終えます。

足OpenHigh/LowClose記録
131.10101.1034/1.10081.1018接触・上ヒゲ、終値突破なし
141.10181.1045/1.10151.1040終値突破、抵抗仮説終了
151.10401.1042/1.10261.1036上からの再テスト
161.10361.1038/1.10151.1018支持仮説を棄却

役割反転は再テスト後も失敗し得る

足15は定義通りの再テスト、足16はその後の支持棄却です。成績を良くするため15を「本物ではなかった」と消しません。空売りの損切りは買いなので、それを新たな抵抗の売り供給と同一視もしません。参加した注文はチャートだけでは特定できません。

接触足と一回の訪問は別の標本

別の架空帯100〜102、九足のCloseは99,100,101,100,99,100,101,98,100。各足Open=Close、High=Close+0.1、Low=Close−0.1です。価格単位で特定ペアのpipではありません。接触足は2〜4,6〜7,9の六本。

数え方結果
接触した足すべて6
一足全体が外に出たら次を別訪問3
連続二足全体が外に出たら次を別訪問1

外側の足5と8は一足リセットでは三訪問に分けますが、二連続外側はありません。最初の接触は以前のリセット履歴を要求せず開始する規則です。6・3・1は標本定義の違いで、同じ頻度の三推定や監視人数ではありません。

許容差・価格幅・ATR幅を別欄にする

6pipsは組の選択許容差、12pipsは足の価格から作った幅です。別商品への典型幅ではありません。ATRを使うなら期間・間隔・観測時刻・更新方針を指定します。練習問題の固定100〜103は幅3。ATR1→1.5なら3ATR→2ATRで、上限は勝手に104.5へ動きません。

円の版管理例:10:00に広げても09:55には使わない

独立した架空USD/JPYの帯Z1=[150.00,150.04]円が有効です。JST10:00に割当ATRを0.02円から0.04円へ更新し、「下限固定、幅2ATR」の別規則でZ2=[150.00,150.08]円を新たに有効にするとします。ATRの実履歴を計算した例ではありません。

足の終了JSTLow〜High当時の有効版接触
09:55150.05〜150.06円Z1なし
10:05150.05〜150.06円Z2あり

有効版を時刻で対応させれば接触は一回です。新しいZ2を過去へ適用すると二回に増え、旧版の記録を書き換えます。幅0.04円と0.08円、有効化時刻、採用規則を別列で残し、数量や約定を置いていないこの例を売買利益とは呼びません。

上位足と表示方法だけで強さを認定しない

日足と時間足は異なる期間を説明し得ますが、上位なら生き残る保証はありません。三つの重なる長方形が三つの独立確認とも限りません。各足に役割を与えます。見やすさのため上下最寄りの帯だけ表示しても、他の記録は保存します。二・五・七本のどれが優れると決めず、色だけでなく間隔・日付のラベルを付けます。

ライブ描画で残す項目

配信元、価格の側、足の間隔、左右確定本数、アンカー選択、許容差、境界、形成時刻、接触条件、突破と失効、更新版を保存します。壊れた・期限切れ・一度も再訪しなかった帯も評価に残します。表示の掃除は、観測履歴の削除とは別です。

チャート観測と約定価格は別

MetaTraderは注文指示と約定を分けます。標準的な店頭ポジションでは買いAsk・売りBid、空売りのSLはAskで確認し、取引所等では発動慣行が異なり得ます。Bid足だけで全保護注文の執行は再現できません。帯の外のバッファも損失保護を保証しません。分析仮説の終値終了条件は、稼働中のストップを終値まで止める理由にはなりません。取引管理を描画規則から分けてください。

描画の誤りを記録で見つける

後から幅を拡大する、未確定ピボットを先に使う、接触足と訪問を混ぜる、色だけに意味を持たせる、失敗した再テストを削除するという変更を点検します。線の本数や上位足の権威でなく、同じ入力から同じ記録を再現できるかを確認します。

厳密な境界を検算する

抵抗終了の閾値は1.1032+0.0002=1.1034。Close1.1034は「超える」を満たさず、1.1035は満たします。幅は(1.1032−1.1020)/0.0001=12pipsのまま。分析条件でありストップ約定の保証ではありません。ピボットポイントは別の水準計算です。

新しい帯を過去へさかのぼらせない

新しい帯を過去へさかのぼらせない架空JPY、JST10:00でZ1上限150.04からZ2上限150.08へ更新。仮定に基づく計算09:55の150.05〜150.06Z1に接触しない10:05の同じ値幅Z2に接触正しい接触数/遡及した数1/2
新しい帯を過去へさかのぼらせない. 架空JPY、JST10:00でZ1上限150.04からZ2上限150.08へ更新。

境界だけでなく有効化時刻をキーにして、足と版を対応させます。

小さな画面では横にスクロールするか、図を拡大できます。数値と要点は下のテキストにも記載しています。

09:55の150.05〜150.06
Z1に接触しない – 当時有効な境界を使う。
10:05の同じ値幅
Z2に接触 – 10:00以降にだけ新版が有効。
正しい接触数/遡及した数
1/2 – 新境界を過去へ当てると記録が変わる。

今日から行うこと

まず境界・利用可能時刻・イベント履歴を再現し、その後に別途定めた取引規則を評価します。バックテストの実践では実際の形成時刻を保持した版同士を比較してください。