ブレイクアウトは、前もって定義した境界を価格が越えることです。その後も進むか、内側へ戻るかは別問題です。判断時点で使えるルール、執行モデル、失敗も含む記録が必要で、後から描いた矢印やレンジ外の終値だけでは利益を証明できません。

失敗を論じる前にシグナルを定義する

一つの練習として、シグナル足が始まる前に、直前20本の確定済みBid足の最高値と最安値を記録します。次の足の終値が記録した上限より上なら上抜けシグナルです。20は選んだ値で最適値ではありません。このチャネルが必ずもみ合いとは限らないので、幅や継続期間の条件は別に定義します。レンジ内の取引は境界が保たれる仮説であり、抜ければ自動で儲かる別モードへ切り替わるわけではありません。

成熟したもみ合いをどう測るか

自分の終値が越えるべき最高値にシグナル足自身を含めないでください。境界を固定するか、更新時点を厳密に定義します。Bollinger Bands、ATR、継続期間、繰返し接触は測定できる追加条件ですが、長いレンジがエネルギーを蓄え必ず強く抜けるという保証ではありません。支持線・抵抗線の選び方を、後の価格を見る前に記録します。

クイックチェック:別の読者が同じ情報から境界とシグナルを再現できるでしょうか。価格側、時間足、参照本数、追加条件、注文の有効期限を残します。条件を変更したら別の結果として保存し、成功チャートに合った設定だけを採用しません。

本物とだまし:終値の確認と未来を分ける

レンジ外の確定終値は、選んだシグナル条件を満たしたというだけです。後の失敗を分類するなら、観測期間と内側へ戻る条件を先に定めます。外側のヒゲと内側終値ならこの終値ルールでは未成立。外側終値でも後で戻り得ます。後の「本物」というラベルを、当時既知の根拠として使いません。

ここでは確定足を待つ版を扱います。上位時間足を追加条件にすることはできますが、日足が1時間足より自動的に良質・高収益になるわけではありません。時間足と条件ごとに費用・執行の仮定をそろえて試します。

エントリー、ストップ、ターゲット

確定後の成行、事前の逆指値、戻りを待つ指値は別ルールです。TradingViewの標準戦略エミュレーターは、注文作成後の次の利用可能ティックより早くは約定しません。標準の足終値計算なら通常次足始値になります。設定で変わり得る模擬ルールで、業者の約定価格の保証ではありません。指値は未約定になり、足の接触だけで全量約定とは判断できません。実際の商品、価格側、執行条件を決めます。

反対側境界の外を無効化水準にする案は、広い計画ストップ幅となり得ます。リテスト構造やATR倍数を使う案も別に試せます。どれも普遍的な唯一の位置ではありません。入る前に倍率、部分決済数量、トレーリング条件、数量を決めます。測定値幅のターゲットは定めた基準点からレンジ幅の倍率を投影する計算で、そこへ到達する予測ではありません。利益は全結果の分布と費用に依存し、通常のストップに価格保証はありません。

ステップごとの架空例

元のEUR/USD例を架空モデルとして残します。事前レンジ1.0800〜1.0900、1pip=0.0001なので幅100pips。シグナル足のBid終値は1.0923。その後、5,000 EURをAsk1.0925で全量約定したと仮定し、リテストがある枝だけ追加5,000 EURをAsk1.0900で全量約定したと仮定します。足終値や接触からこの約定を推測していません。通常ストップの発動水準1.0790、上限から1幅・1.5幅・2幅の目標は1.1000、1.1050、1.1100です。

最初の約定からストップまで135pips、目標までは75、125、175pips。追加分はストップまで110pipsです。想定どおり1.0790で決済すれば最初が67.50 USD損、追加が55 USD損、合計122.50 USD損。追加分の価格が有利でも総リスクは増えます。

両方の5,000 EUR約定がある架空のUSD口座
仮定した完全決済価格損益USD合計手数料3 USD後
両方Bid1.1000+87.50+84.50
両方Bid1.0790−122.50−125.50
各数量の半分を1.1000、残りを1.0790−17.50−20.50
両方とも不利なBid1.0785−127.50−130.50

各EUR数量×(実際の決済Bid−新規Ask)を合算します。各枝で部分決済も含む合計手数料3 USDを仮定し、保有費用と換算は0。業者の料金表ではありません。スプレッドは約定価格に含まれるので二重控除しません。一部利確しても損失が残り、後の目標到達だけではシリーズ全体の収益性を証明できません。

シグナル数も別です。固定上限1.1040、前終値1.1037、続く終値1.1045、1.1048、1.1038、1.1042では、「上限より上の全終値」は1・2・4本目の3個。「上限以下から上へ横切る」は1・4本目の2個です。既存ポジションが追加注文を許すかも定義します。シグナル、イベント、実際に許可する取引は別の記録です。これは数え方だけの例で約定や収益を仮定しません。

追加の検算:価格改善ではなく残り予算から追加数量を求める

上の元モデルとは別の数量制約を加えます。想定ストップ決済での損失予算100 USD、全取引の手数料を固定3 USD、最初の5,000 EURによる価格損失67.50 USDは共通とします。追加分に残る価格損失予算は29.50 USD。Ask1.0900から想定Bid1.0790の差0.0110で割ると、追加可能な理論数量は約2,681.82 EURです。

さらに数量を100 EUR刻みと仮定すれば切り下げて2,600 EUR。計画損失は67.50+2,600×0.0110+3=99.10 USDです。2,700 EURへ丸めると100.20 USDで超過します。元の5,000 EUR追加なら125.50 USDでした。「戻って安く買えた」だけでは追加可否を決められません。100 EUR刻みや固定3 USDは練習の仮定で、銘柄仕様とは別です。窓やスリッページで実損失はこの予算を超え得ます。必要証拠金と口座通貨への換算も別途確認します。

同じ2ポイント上抜けでも意味は同じか

絶対距離と事前レンジの幅に対する距離は違う指標です。

横にスクロールすると図全体を確認できます。

同じ2ポイント上抜けでも意味は同じ?架空の上限100、終値102は共通。下限98と80なら幅2と20。同じ線形尺度で上抜け距離2。距離/幅の追加条件0.5以上に対し1は合格、0.1は不合格。同じ距離、異なるレンジ幅両方:U = 100・終値 = 1028090100L = 98L = 80価格:共通の線形尺度幅:22/2 = 1条件 ≥ 0.5:合格幅:202/20 = 0.1条件 ≥ 0.5:不合格
架空の上限100、終値102は共通。下限98と80なら幅2と20。同じ線形尺度で上抜け距離2。距離/幅の追加条件0.5以上に対し1は合格、0.1は不合格。

架空の同一単位で、レンジ[98,100]と[80,100]、終値102を共通線形尺度で示します。両方上限を2上回りますが、幅は2と20。独自の追加条件(Close−U)/(U−L)≥0.5なら前者2/2=1で合格、後者2/20=0.1で不合格です。0.5を最適値とは主張せず、売買を勧める図でもありません。U=Lなら0除算なので、無効入力の扱いを定めます。規則の結果と成績の研究は別です。

フィルターが失敗を防ぐと決めず検証する

MT5のティック出来高は足形成中に受信したティック数で、実際の取引出来高とは別です。店頭銘柄で実出来高が使えない場合もあり、業者のティック数はFX市場全体の売買高ではありません。受信ティックの価格・数量の変更フラグも区別し、単純に全市場の価格変更回数と読み替えません。配信元を記録し、出来高条件を別に試します。

時間帯や指標発表の条件も標本を変えるのであって、継続を保証しません。取引時間帯を対象日のJSTへ換算しますが、アジア時間は必ず失敗、ロンドンは必ず強いとは決めません。レンジ外終値という観測可能な条件が純損益を改善するかは、失敗と執行費用も含めて調べます。

同じリテスト価格でも数量で予算が変わる

同じリテスト価格でも数量で予算が変わる架空の最初5,000 EURは計画価格損67.50 USD、追加Ask1.0900、想定Bid1.0790、固定手数料合計3 USD、予算100 USD。仮定に基づく計算元の追加5,000 EUR計画損失125.50 USD100 EUR刻みで追加2,600 EUR99.10 USD
同じリテスト価格でも数量で予算が変わる. 架空の最初5,000 EURは計画価格損67.50 USD、追加Ask1.0900、想定Bid1.0790、固定手数料合計3 USD、予算100 USD。

残り価格損予算29.50/.011≈2681.82 EUR。実際の刻み、必要証拠金、費用を別に確認。スリッページで実損は予算を超え得る。

小さな画面では横にスクロールするか、図を拡大できます。数値と要点は下のテキストにも記載しています。

元の追加5,000 EUR
計画損失125.50 USD – 価格が改善しても予算を超える。
100 EUR刻みで追加2,600 EUR
99.10 USD – 切下げ。追加2,700 EURなら100.20で超過。

次に記録すること

  1. 商品、価格側、足、参照本数と追加の幅・変動率・時間帯条件を事前に残します。
  2. 幅と距離を計算し、絶対値と相対フィルター、幅0の扱いを分けます。
  3. 注文種類、価格側、有効期限、ストップ、決済数量、費用を定義し、追加時は総リスクを再計算します。
  4. シグナル確定時刻と最短執行時刻を区別し、終値を約定に代用しません。
  5. リテストなし、未約定、損失、期末未決済も含む全記録で、固定した版を後のデータで比べます。

レンジ取引とウェッジは異なる境界・条件を使います。ダブルトップ・ボトムも独自の確認規則が必要です。形だけで反転は保証されません。