エントリー後の判断は、損切り、部分決済、追加と保有期限をどう扱うかの問題です。変更を増やすほど優れるとは限りません。最初のストップと目標を維持する方法も比較対象です。まず変更できる条件、数量の基準と記録を取引計画へ書き、含み益が出た瞬間の気分で基準を変えないようにします。

エントリー後に何を変更できるかを決める

損切りの移動条件、部分決済の数量、追加する上限と時間切れを事前に指定。1R到達や2ATRという値は検証するパラメータで、万人向けの最適値ではありません。ルールを守ったかと、ルール自体に利点があるかは別の評価です。

本稿の初期Rは、最初の数量とエントリー価格から最初のストップ価格までの予定価格損失です。手数料を含めないこの定義を固定し、部分決済やSL移動の後で分母を小さくしません。実損益は約定価格、費用、換算と残高の記録から求めます。Rの定義が違う資料を比較するなら、まず分母を揃えます。

建値へストップを移しても、純損益0とは限らない

建値を単に入口価格とするのか、費用を含めた損益0とするのか明記。買いの入口を実際のAsk、出口を実際のBidで計算すれば、その差に含まれるスプレッドをもう一度引きません。手数料や保有費用は別に集計します。

例えば10000 EURを1.1000 USD/EURで買い、初期SL1.0900なら初期Rは100 USD。全量を正確に1.1000で売っても往復合計手数料6 USDなら純損益−6 USD、−0.06Rです。他費用なしの模型の損益0価格は1.1006ですが、この価格へSLを置いても約定保証にはなりません。

MT5の端末側トレーリングは端末停止中に追随を続けません。サーバーへ既に設定された最後のSLは別に残ります。追随機能を選んだことと、初期SLが有効に設定されたことも区別します。製品ごとの差を確認し、端末を閉じて追随を動かすという手順にはしません。

二回目の50%には分母が必要

横にスクロールすると図全体を確認できます。

二回の半分:何の数量を半分にするか両方とも初期10000 EUR。上は5000、2500を決済し2500残る。下は5000、5000を決済し残り0。幅は初期数量に比例。同じ初期数量:10000 EUR残りの50%500025002500初期数量の50%50005000緑は2500残る/下段は0
両方とも初期10000 EUR。上は5000、2500を決済し2500残る。下は5000、5000を決済し残り0。幅は初期数量に比例。

初期10000 EURから5000を決済した後、残り5000の50%なら2500を決済し、2500が残ります。初期10000の50%をもう一度なら5000を決済して0。図は数量だけを比較し、利益、約定可能性や注文方法の優位を表しません。

分割決済のRは数量の重みを付けて合計する

等しい三分割をそれぞれ1R、2R、0Rで決済する模型は粗損益1R。同じ三等分でも1R、2R、4Rなら7/3R、約2.33Rです。経路が違う結果を、同じ取引でどちらも得られた利益として足しません。実際の分割が三等分でなければ単純平均も使いません。

以下は実行済み価格を指定したUSD口座模型。初期10000 EUR、買い1.1000、SL1.0900、初期R100 USD、1pip=0.0001です。往復合計手数料6 USDを数量比で配分し、注文ごとの最低手数料、保有費用、換算費用はないと指定します。

売却数量と実Bid粗損益配分手数料純損益
5000 EUR、1.110050 USD3 USD47 USD
2500 EUR、1.120050 USD1.5 USD48.5 USD
2500 EUR、1.10000 USD1.5 USD−1.5 USD
合計100 USD6 USD94 USD=0.94初期R

最後の2500 EURだけを1.1400で決済した別経路なら、その部分の粗損益100 USD、全体粗200、純194 USD=1.94Rです。数量の重み付き粗2Rであって、三等分を仮定した7/3Rではありません。最低手数料がある実口座では費用配分も再計算します。

勝っているポジションへの追加も、全体の損失を再計算

含み益は追加リスクを無料にしません。費用なしの模型で10000 EURを1.1000で買い、Bid1.1100なら含み益100 USD。そこで5000 EURを正確に1.1100で追加し、全量のSLを1.1000と指定。正確にSLで売れた場合でも最初の分は0、追加分は−50 USDで全体−50です。

追加直前の評価100 USDからの低下は150 USD。入口からの−50と評価時点からの−150を足して損失−200としません。追加時の実Ask、コスト、口座全体の数量と証拠金は実条件で再確認。勝ちへの追加という名称だけで安全とはしません。ヘッジ口座とネッティング口座では数量の変更方法も異なります。

指標発表や時間切れの前に選択肢を固定

重要指標の前に保有、縮小、決済のどれを、どの条件で選ぶかを記録します。一律何pip広げる、といった値を万能にしません。発表時の価格の飛びや執行条件によって、SLは予定どおりの価格で終わる保証を持ちません。

二本の足が経過したら終了する時間ルールも検証対象です。それを価格の反転が確実という証拠にはしません。約定履歴、実際の残数量、受付済みSLと未実行の注文を分け、通信が切れた時の対応も確認します。

追加例:数量ステップと部分約定で、残りが違う

JPY口座のUSD/JPY買い10000 USD、許容数量ステップ1000 USDという架空条件です。最初に5000が決済済みで残り5000。残りの50%は2500 USDですが、この模型のステップには合いません。ここでは要求数量を下へ丸めて2000とする方針を指定します。実業者が自動的にこの丸め方を採用する、という説明ではありません。

段階数量 USDその値の意味
計算上の二回目2500残り5000の50%
ステップに合わせた要求2000本稿が指定した切り下げ
実際の二回目の決済1000部分約定のみを仮定
実際に残る数量40005000−1000。要求2000を引かない

初期買い150.00、初期SL149.50なら初期Rは10000×0.50=5000円。実際の残り4000だけについて、元の入口から指定SLまでの価格損失は2000円、初期Rの0.4。要求全量が終わったつもりで残り3000とすると1500円、0.3Rへ500円過少計算します。

この2000円は元の取引全体の純損益ではありません。先の決済で確定した損益をここでは指定しておらず、費用やギャップも除外。最大損失や必要証拠金でもありません。数量ステップ、受付結果、実約定と残数量を履歴で順に照合し、端末上の50%表示だけで残高を推測しないことが結論です。

ルール順守とルールの質を別に評価する

取引記録へ、予定数量、注文量、実約定、残数量、SL、費用、初期Rと変更理由を保存。ルールどおりの損失と、規則から外れた利益を別に分類します。順守率の高さだけでプラス期待値とは言えません。

部分決済と全量保有を比較するなら同じ入口の集合、同じ費用前提と独立した未調整期間を用意。別々の四半期の利益差を管理方法の因果効果としません。見たデータへ何度も条件を合わせた場合は、その回数も残します。作例のRだけから勝率や収益改善率を作りません。

要求2000でも、決済1000なら残り4000

要求2000でも、決済1000なら残り4000JPY口座・USD/JPYの架空例。ステップ1000 USD、要求は切り下げと指定。仮定に基づく計算割合の計算5000 × 50%=2500 USD要求と実行要求2000/約定1000 USD残数量と価格リスク4000 USD/2000円
要求2000でも、決済1000なら残り4000. JPY口座・USD/JPYの架空例。ステップ1000 USD、要求は切り下げと指定。

履歴の実行済み数量を基準にします。全取引の純損益・最大損失・証拠金とは別です。

小さな画面では横にスクロールするか、図を拡大できます。数値と要点は下のテキストにも記載しています。

割合の計算
5000×50%=2500 USD – 残りを分母にする
要求と実行
要求2000/約定1000 USD – 要求量を実行済みとしない
残数量と価格リスク
4000 USD/2000円 – 150→149.50の指定価格差、初期R5000円の0.4

次のデモ練習で残す記録

  1. 初期Rの数量、入口、SLと費用の扱いを先に固定する。
  2. 部分決済は初期量・残量のどちらの割合か、数量ステップと丸め方を書く。
  3. 要求と約定を区別し、履歴から残数量を照合。実資金の試験注文は不要。
  4. 全出口を数量で重み付けし、純損益を固定した初期Rで割る。
  5. ルール順守の評価と、未調整期間での方法比較を分ける。