ローソク足の名前は価格の形や並びを分類します。名前だけでは利益確率は分かりません。実体とヒゲを計測し、確定した形をいつ知り得たか記録しましょう。OHLCは選んだ価格系列と期間の四つの値で、参加者の身元や意図、誰が全時間を支配したかまでは表しません。

形から分かること、分からないこと

Oは期間の始値、Hは高値、Lは安値、Cは終値。実体 = |C − O|、上ヒゲ = H − max(O,C)、下ヒゲ = min(O,C) − L、値幅 = H − Lです。C > Oなら陽線、C < Oなら陰線で、色は設定によります。高値と安値のどちらに先に達したかは、この四つの値だけでは分かりません。

長い実体は大きな始終値差、長いヒゲは実体の外の極値を示します。「確信」や「拒絶」は解釈で、測定結果そのものではありません。同じOHLCを異なる途中経路が作るため、大陽線から最初から最後まで買いが一方的だったと結論しません。

2本の足をまとめると十字線になる

欠測のない同じ系列で、時刻帯と価格種別を変えず、09:00〜10:00と10:00〜11:00のH1を09:00〜11:00のH2へまとめます。

架空の価格。H2は3本目の観測ではなく集約結果
期間OHLC実体
H1・09〜10100101899010
H1・10〜11901028810010
H2・09〜11100102881000

横にスクロールすると図全体を確認できます。

2本の足をまとめると十字線になる架空のH1は順にO100/H101/L89/C90とO90/H102/L88/C100。実体はどちらもゼロではない。H2へ合成するとO100/H102/L88/C100で実体ゼロ。全図は同じ線形価格目盛で、H2はH1の集約であり連続する3本目ではない。時間の区切りで形が変わる2本のH11本のH2889410009–1010–1109–11H1:実体はそれぞれ10H2:O = C = 100 → 実体0H2:H = 102・L = 88
共通の線形価格目盛。最初のO、最高のH、最低のL、最後のCを使います。H2の全値幅14と実体0は別の量です。

厳密なO = Cの定義では、元のH1はどちらも十字線でなくてもH2は十字線です。大きな時間足は構成する足のラベルを保存しません。これは集約の例で、売買シグナルではありません。

1本の形と直前の文脈を分ける

ハンマーと首吊り線は上寄りの小実体と長い下ヒゲを共有し、古典的な幾何の説明では長いヒゲを実体の少なくとも2倍とします。逆ハンマーと流れ星は下寄りの小実体と長い上ヒゲ。形と直前の上昇・下落を別々に記録します。

覚えるための10名称。成績順位ではありません
名称形先行する文脈
ハンマー上寄り小実体・長い下ヒゲ下落
首吊り線ハンマーと同形上昇
逆ハンマー下寄り小実体・長い上ヒゲ下落
流れ星逆ハンマーと同形上昇
十字線始値と終値が同じか近い実体だけで方向を決めない
コマ小実体相対的大きさを定義
強気の包み足陽の実体が前の陰の実体を含む下落
弱気の包み足陰の実体が前の陽の実体を含む上昇
明けの明星長い陰線・下に離れた小実体・最初の実体へ深く戻す陽線3本、下落後
宵の明星長い陽線・上に離れた小実体・最初の実体へ深く戻す陰線3本、上昇後

十字線の「近い」、コマの「小さい」はスキャナーで数値化します。例えば実体がその足の値幅の5%以下というルールは、ここで選べる仮の定義で、普遍的な十字線基準ではありません。値幅0は別扱いにしてゼロ除算を避けます。価格が等しいことから自信の低下や次の方向まで断定しません。

複数本の並びと境界条件

包み足は通常、2本目の実体と1本目の実体を比較します。前の高値・安値全体を消したという意味ではありません。端が一致した場合を含むか、厳密に外へ出る必要があるかも決めます。形だけで反転確率は出ません。

明けの明星の古典的な説明は、長い陰線のあとに下へ離れた小実体があり、陽線が最初の実体へ深く戻る並びです。宵の明星は逆です。ギャップなしの検出器を使うなら、異なる修正规則と明記します。赤三兵は高い終値を重ね高値近くで終わる3本の陽線、黒三兵は安値近くで終わる比較的長い陰線の並びです。本数が多いほど信頼できるとは自動的にいえません。

はらみ足と半値を越える戻り

はらみ足では、前の大きな実体の中に次の小さな実体が入るかを比べます。次の高安値全体まで内側にある必要はありません。ここでの包含比較は2本目の色を限定しません。一方、ChartSchool辞典のように異色を求める定義もあるため、スキャナーの色条件を記録します。直前の文脈も別条件で、次の足が必ず方向を確定するわけではありません。

切り込み線は下落後の長い陰線に対して低く始まり、陽線が最初の実体の半分を越えて戻る説明です。かぶせ線は上昇後の長い陽線に対し高く始まり、陰線が実体へ深く入り、半分を越える条件などを定めます。「およそ半分」だけでは不十分です。どの価格とのギャップか、半値の境界を含むかを明記します。部分的な戻りを理由に包み足より成績が悪いと決めません。

形の認識と取引の検証は違う

ここではFXでの検証済み反転確率を提示していません。株式の歴史統計なら、元データ、定義、結果の測り方、期間を確認してから別市場と比べます。支持抵抗、上位足、後続足を加えても、同じ価格を使う条件が独立な証拠になるとは限りません。条件を増やすと対象サンプルも変わります。

架空のEUR/USDをO 1.1000、H 1.1006、L 1.0980、C 1.1005、1 pip = 0.0001とします。実体5 pips、上ヒゲ1、下ヒゲ20、全値幅26で、1 + 5 + 20 = 26。下ヒゲは実体の4倍です。直前の終値1.1050、1.1030、1.1010を「3本の終値が順に低下」という文脈条件にすれば、この練習でハンマーを選ぶ基準になります。普遍的な下落定義や反発の証拠ではありません。

別の架空例ではAがO 1.1020、C 1.1000、H 1.1040、L 1.0990。BがO 1.0998、C 1.1022、H 1.1030、L 1.0995です。Bの陽の実体はAの陰の実体を含みますが、Bの高安値全体はAの高安値の内側です。この二つの説明は同時に成り立ちます。

さらに準備用の12本をすべてO/H/L/C = 100/110/98/105とし、その後100/101/96/98、97/102/85/101を置きます。最後は実体4、下ヒゲ12、上ヒゲ1、実体97〜101が直前の98〜100を含みます。TA-Lib C 0.6.4の既定条件を読み、同じ条件式を独立に計算すると、最後の足はhammerとengulfingの両方でコード100の条件を満たします。今回はCライブラリを再実行したという意味ではありません。両関数は先行トレンド自体を判定せず、二つのコードは同じ1本の分類です。独立した2観測や確率ではありません。

サイトに保存された2026年9月21〜25日のKraken EUR/USD約定価格H1の比較は、確定120本、18検出器で83ラベル、ラベル付き59本、そのうち複数ラベル19本でした。保存CSVの非ゼロコードを再集計して一致を確認しました。新しい相場取得や18検出器の再実行、利益の研究ではありません。通貨・期間・時刻ごとに1本の識別子を持ち、ラベルを別列で管理します。

追加の反例:同じOHLCでも到達順が違う

架空の連続価格経路Aは100 → 110 → 90 → 105、Bは100 → 90 → 110 → 105。どちらもO/H/L/C = 100/110/90/105です。開始前から持つ買いの確認水準を下95、上108とすると、Aは上108が先、Bは下95が先になります。足1本だけではどちらかを選べません。

これは水準へ触れる順番の例で、約定損益の計算ではありません。Bid/Ask、ギャップ、約定条件、費用は別途必要です。「同じ足で利確もストップも届いた」場合に、都合よく利確が先と扱わないための検算です。足が完成した後に分かる分類や確認を、その足の最良価格での過去のエントリーに使ってはいけません。

同じOHLCでも水準に触れる順は違う

同じOHLCでも水準に触れる順は違うO100/H110/L90/C105、連続した架空経路。下95・上108は開始前に置いた確認水準。仮定に基づく計算経路A100 → 110 → 90 → 105経路B100 → 90 → 110 → 105足だけを保存OHLCは完全に一致
同じOHLCでも水準に触れる順は違う. O100/H110/L90/C105、連続した架空経路。下95・上108は開始前に置いた確認水準。

約定を仮定する前に経路・価格側・データ粒度を確認。都合のよい順番を採用しない。

小さな画面では横にスクロールするか、図を拡大できます。数値と要点は下のテキストにも記載しています。

経路A
100 → 110 → 90 → 105 – 上108が先。
経路B
100 → 90 → 110 → 105 – 下95が先。
足だけを保存
OHLCは完全に一致 – どちらの順か決定できない。

今日から行う練習

  1. 銘柄、価格種別、時間足、時刻帯、閾値、先行文脈を固定します。
  2. 実体と上下ヒゲを計算し、合計が高安値幅に一致するか確認。ゼロ値幅は別に扱います。
  3. 足の位置と、確定して検出できる時刻を分けます。複数の名前が付いても観測を水増ししません。
  4. バックテストでは失敗例、約定側、出口、費用を残し、固定したルールを後のデータで比較します。取引日誌に記録し、デモ口座の1週間の成功だけで実取引の準備完了とは判断しません。

次は戦略のバックテストで、時間足と認識ルールを検証全体で一貫させます。