1ロット100,000 EUR、1pip=0.0001 USD/EURという架空EUR/USD契約で8pips逆行すれば、価格損失は1ロット80 USD、0.01ロット0.80 USDです。費用前の計算はデモと実口座で同じでも、実資金への影響は違います。成績差を感情のせいにする前に約定と費用を照合します。

同じチャートでも何が違うのか

デモ口座は仮想資金と提供者のシミュレーション規則を使います。実口座では契約条件に従って預けた資金を失う可能性があります。見た目が同じでも気配配信、注文設定、資金調達、執行まで同じとは限りません。デモは操作を覚えた後も設定変更の検証に使え、感情が一切生じない場所とも言い切れません。

約定、スリッページとリクオートを分ける

希望価格、実際の約定、売買方向、名目金額、費用を記録します。価格差は有利にも不利にもなります。MT5のInstant Executionでは条件によって新価格の確認を求めるリクオートがあり、Market Executionでは追加の価格協議なしに提供者の価格で執行します。全口座・全商品に同じ方式や平均スリッページを当てはめません。

項目比較する記録
契約1ロットの数量、最小数量、刻み
執行気配、希望、トリガー、約定価格
費用別建て手数料、既に含まれた費用、保有費用
判断計画、見送り、計画外の追加、出口変更

純損益が低い理由を価格から再構成する

架空の同じ買い10,000 EUR、同じ計画を二通りの約定で比較します。次の売買価格は実際に約定したと仮定した値なので、スプレッドをもう一度差し引きません。

横にスクロールすると図全体を確認できます。

損益差は約定か判断か架空の同一10,000 EUR買い。別途往復費用は各2 USD。価格差だけで純損益18 USDと15 USDの差3 USDを説明できる。試行A買い1.1000 → 売り1.1020価格損益20 USD − 費用2 USD = 18 USD試行B買い1.1001 → 売り1.1018価格損益17 USD − 費用2 USD = 15 USD差額:3 USD入口1 USD + 出口2 USD
架空の約定比較。10,000 EUR、別建て費用各2 USD、換算・保有費用なし。価格に含まれたスプレッドは再控除しない。

Aは10,000×(1.1020−1.1000)−2=18 USD。Bは10,000×(1.1018−1.1001)−2=15 USD。各2 USDは別建て往復費用で、保有費用・換算なし。入口が0.0001高く1 USD、出口が0.0002低く2 USD不利、合計3 USDです。典型的なデモや実口座の価格ではありません。数量と判断規則が同じなので、これだけで感情による行動変化を証明しません。

実際のお金への反応は人と状況で違う

実損失は家計に影響しますが、反応は人と生活状況で異なります。プロスペクト理論は参照点に対する利益・損失として選択を考えるモデルです。1979年論文の参照点の議論は、期待していた状態との比較も扱います。特定実験の係数を全トレーダーの痛みの倍率にしたり、デモでは感情がゼロと断定したりする根拠にはしません。

自分の記録ではエントリー前・決済後の短い理由、任意のストレス尺度とその定義をそろえると比較しやすくなります。尺度の値や相関だけから感情が損失を起こしたと結論しません。個人情報は公開せずに管理できます。

ティルトを成績ではなく判断記録から探す

ティルトは感情に伴う計画逸脱を表す実務上の言葉で、医学的診断ではありません。取引日誌に数量変更、ストップ変更、追加注文とその時点の理由を残します。負けたという事実だけで逸脱は分かりません。

架空の同一契約・同じストップ幅で0.01ロットを0.03ロットにすると価格感応度は3倍。最初の予定損失が5 EURなら次は15 EURです。勝率が何ポイント下がる、何週間で破綻するという予測は出ません。計画逸脱と休止の確認は回復保証ではなく手順の整理に使います。

デモの月数より検証する作業を決める

3か月・6か月など普遍的な最低期間はありません。一定月数が全ての相場局面を含んだり、将来に代表的な標本になったりする保証もありません。契約仕様、数量計算、注文修正、費用照合、記録の再現など狭い課題を決め、完全な履歴を残して条件を変えた試行と比較します。数回の連敗後も同じ定義で手順を守れたかは記録できますが、その合格が将来利益を約束しません。

少額なら安全とは限らない

名目の少額損失と資金に対する比率を分けます。最小注文が大きければ少額口座の比率は高くなります。必要証拠金、価格感応度、料金を口座通貨で別に計算し、家計の支払い用資金を損失予算に含めません。特定の入金額や遵守率を資金投入の根拠にしません。

日本向けの別の架空例:USD/JPY150円、最小1,000 USD、ストップ幅0.50円なら価格損失500円。口座10,000円なら5%、100,000円なら0.5%です。数量を小さくできない限り「小さな入金」だけで比率は下がりません。日本の個人店頭FXで仮に4%だけを証拠金率として計算すれば、名目150,000円に対し6,000円。この基準は取引所商品・法人・他CFDへ一律適用するものではなく、提供者がより高い率を求める場合もあります。500円も最大損失保証ではなく、滑りや費用で超え得ます。登録、契約、税務を別々に確認します。

何を分母にした割合か

何を分母にした割合か架空20機会:14実行中12計画通り・2変更、6見送り。別に計画外3注文、全17実行。仮定に基づく計算選んだ14機会12/14=85.7%全17注文12/17=70.6%全20機会12/20=60%
何を分母にした割合か. 架空20機会:14実行中12計画通り・2変更、6見送り。別に計画外3注文、全17実行。

異なる問いを同じ遵守率にしない。見送りの判断は理由と時刻で確認し、合格線として使わない。

小さな画面では横にスクロールするか、図を拡大できます。数値と要点は下のテキストにも記載しています。

選んだ14機会
12/14=85.7% – 実行した計画機会だけ。
全17注文
12/17=70.6% – 計画外3件も含む。
全20機会
12/20=60% – 機会に対し計画通りに実行した割合。

明日できる比較監査

  1. 両口座の仕様、費用、時刻と価格種類を保存する。
  2. 約定から両結果を再計算してから判断差を調べる。
  3. 実行しなかった計画上の機会と計画外の注文も残す。
  4. 次に検証する作業を決める。実口座への入金日は必須ではなく、デモを続ける選択もある。

技術面の比較と最初の一年の学習計画で課題を整理できます。

追加比較:日誌の分母を変えると評価も変わる

架空の事前定義された機会20件のうち14件を取引し、そのうち12件は計画通り、2件は変更、6件は見送りとします。さらにその20件とは別に計画外の注文が3件あり、実行総数は17件です。選んだ14件だけなら計画通りは12/14=85.7%。全17注文では12/17=70.6%。全20機会のうち計画通りに実行した割合は12/20=60%です。

三つは異なる問いの指標で、どれも資金投入の合格線ではありません。6件の見送りが正しかったかも、その時点の規則と理由が必要です。約定履歴だけでは見送りを復元できないので、機会IDと判断時刻を取引日誌に別途保存します。後から勝った場面だけを機会として追加しません。